同じ編集をサッと終わらせる/テキストエディタの矩形選択トリック
テキスト編集時には、同じ編集が複数行に必要な場合があります。例えば、文字列を括弧で囲んだり、キーと値を横に結合する場合などです。
このような場合には、テキストエディタの矩形選択(エディタによってはマルチカーソル等とも呼ばれる)を使うと、一つ一つ編集するよりも速く作業を終わらせることができます。
編集対象が多ければ多いほど、その差は圧倒的に開いていきます。
この記事では、この「矩形選択を使って同じ編集をサッと終わらせる方法」を説明します。さらに、「データベースのテーブル定義から項目の変数定義をコーディングする」という実践的な例も紹介します。
矩形選択の開始方法
使うエディタによって矩形選択の開始方法が異なります。例えばVisual Studio Code、Notepad++、サクラエディタの場合は下の通りです。他のキーを押しながら矢印キーでカーソルを動かすことで、選択範囲を調整できます。
- Visual Studio Code
Ctrl
+Alt
+矢印キー
- Notepad++
Shift
+Alt
+矢印キー
- サクラエディタ
Alt
+矢印キー
以後の説明は、Visual Studio Codeを使って行います。
【基本】行頭・行末編集
例として、文字列の前後に()
を付ける方法を説明します。
サクラエディタは行頭編集のみ可能です。
スタートとゴール
手順
1.1行目の行頭から、5行目まで下方向に矩形選択する。
2.(
を1回入力する。
3.End
を押して行末に移動する。
4.)
を1回入力する。
5.Esc
を押して矩形選択を終了する。
【基本】矩形選択切り取りからの挿入貼り付け
例として、2つのグループを左右に結合してペアを作る方法を説明します。
スタートとゴール
手順
1.1行目の行頭から、5行目まで下方向に矩形選択する。
2.Shift
+ End
を押して行末までを選択する。
3.Ctrl
+ X
を押して選択範囲を切り取る。
4.Esc
を押して矩形選択を終了する。
5.7行目の行頭から、11行目まで下方向に矩形選択する。
6.Ctrl
+ V
を押して張り付ける。
7.Esc
を押して矩形選択を終了する。
【実践】データベースのテーブル定義から項目の変数定義をコーディングする
例として、下の項目を持つテーブル定義から、Pythonで項目の変数定義をコーディングする方法を説明します。
- customer_id
- first_name
- last_name
- phone_number
スタートとゴール
手順
1.1行目から5行目までを選択(矩形選択でなくても可)し、Ctrl
+ C
を押してコピーする。
2.Ctrl
+ V
を押して、下に張り付ける。
3.1行目の行頭から、5行目まで下方向に矩形選択する。
4. = "
を入力する。
5.End
を押して行末に移動する。
6."
を入力する。
7.Esc
を押して矩形選択を終了する。
8.7行目の行頭から、11行目まで下方向に矩形選択する。
9.Shift
+ End
を押して行末までを選択する。
10.エディタの編集機能で選択範囲を大文字にする(Visual Studio Codeの場合は、Ctrl
+ Shift
+ P
でコマンドパレットを開き、「大文字に変換」を選択する)。
11.Ctrl
+ X
を押して選択範囲を切り取る。
12.Esc
を押して矩形選択を終了する。
13.1行目の行頭から、5行目まで下方向に矩形選択する。
14.Ctrl
+ V
を押して張り付ける。
15.Esc
を押して矩形選択を終了する。
参考
この記事は以下の情報を参考にしました。