Ryota Kondo

Ryota Kondo

2024/03/10

同じ編集をサッと終わらせる/テキストエディタの矩形選択トリック

テキスト編集時には、同じ編集が複数行に必要な場合があります。例えば、文字列を括弧で囲んだり、キーと値を横に結合する場合などです。

このような場合には、テキストエディタの矩形選択(エディタによってはマルチカーソル等とも呼ばれる)を使うと、一つ一つ編集するよりも速く作業を終わらせることができます。

編集対象が多ければ多いほど、その差は圧倒的に開いていきます。

この記事では、この「矩形選択を使って同じ編集をサッと終わらせる方法」を説明します。さらに、「データベースのテーブル定義から項目の変数定義をコーディングする」という実践的な例も紹介します。

矩形選択の開始方法

使うエディタによって矩形選択の開始方法が異なります。例えばVisual Studio CodeNotepad++サクラエディタの場合は下の通りです。他のキーを押しながら矢印キーでカーソルを動かすことで、選択範囲を調整できます。

  • Visual Studio Code
    • Ctrl + Alt + 矢印キー
  • Notepad++
    • Shift + Alt + 矢印キー
  • サクラエディタ
    • Alt + 矢印キー

以後の説明は、Visual Studio Codeを使って行います。

【基本】行頭・行末編集

例として、文字列の前後に()を付ける方法を説明します。

サクラエディタは行頭編集のみ可能です。

スタートとゴール

行頭・行末編集-スタートとゴール

手順

1.1行目の行頭から、5行目まで下方向に矩形選択する。

行頭・行末編集-手順1

2.(を1回入力する。

行頭・行末編集-手順2

3.Endを押して行末に移動する。

行頭・行末編集-手順3

4.)を1回入力する。

行頭・行末編集-手順4

5.Escを押して矩形選択を終了する。

行頭・行末編集-手順5

【基本】矩形選択切り取りからの挿入貼り付け

例として、2つのグループを左右に結合してペアを作る方法を説明します。

スタートとゴール

矩形選択-矩形選択切り取りからの挿入貼り付け-スタートとゴール

手順

1.1行目の行頭から、5行目まで下方向に矩形選択する。

矩形選択-矩形選択切り取りからの挿入貼り付け-手順1

2.Shift + Endを押して行末までを選択する。

矩形選択-矩形選択切り取りからの挿入貼り付け-手順2

3.Ctrl + Xを押して選択範囲を切り取る。

矩形選択-矩形選択切り取りからの挿入貼り付け-手順3

4.Escを押して矩形選択を終了する。

矩形選択-矩形選択切り取りからの挿入貼り付け-手順4

5.7行目の行頭から、11行目まで下方向に矩形選択する。

矩形選択-矩形選択切り取りからの挿入貼り付け-手順5

6.Ctrl + Vを押して張り付ける。

矩形選択-矩形選択切り取りからの挿入貼り付け-手順6

7.Escを押して矩形選択を終了する。

矩形選択-矩形選択切り取りからの挿入貼り付け-手順7

【実践】データベースのテーブル定義から項目の変数定義をコーディングする

例として、下の項目を持つテーブル定義から、Pythonで項目の変数定義をコーディングする方法を説明します。

  • customer_id
  • first_name
  • last_name
  • email
  • phone_number

スタートとゴール

矩形選択-データベースのテーブル定義から項目の変数定義をコーディングする-スタートとゴール

手順

1.1行目から5行目までを選択(矩形選択でなくても可)し、Ctrl + Cを押してコピーする。

矩形選択-データベースのテーブル定義から項目の変数定義をコーディングする-手順1

2.Ctrl + Vを押して、下に張り付ける。

矩形選択-データベースのテーブル定義から項目の変数定義をコーディングする-手順2

3.1行目の行頭から、5行目まで下方向に矩形選択する。

矩形選択-データベースのテーブル定義から項目の変数定義をコーディングする-手順3

4. = "を入力する。

矩形選択-データベースのテーブル定義から項目の変数定義をコーディングする-手順4

5.Endを押して行末に移動する。

矩形選択-データベースのテーブル定義から項目の変数定義をコーディングする-手順5

6."を入力する。

矩形選択-データベースのテーブル定義から項目の変数定義をコーディングする-手順6

7.Escを押して矩形選択を終了する。

矩形選択-データベースのテーブル定義から項目の変数定義をコーディングする-手順7

8.7行目の行頭から、11行目まで下方向に矩形選択する。

矩形選択-データベースのテーブル定義から項目の変数定義をコーディングする-手順8

9.Shift + Endを押して行末までを選択する。

矩形選択-データベースのテーブル定義から項目の変数定義をコーディングする-手順9

10.エディタの編集機能で選択範囲を大文字にする(Visual Studio Codeの場合は、Ctrl + Shift + Pでコマンドパレットを開き、「大文字に変換」を選択する)。

矩形選択-データベースのテーブル定義から項目の変数定義をコーディングする-手順10

11.Ctrl + Xを押して選択範囲を切り取る。

矩形選択-データベースのテーブル定義から項目の変数定義をコーディングする-手順11

12.Escを押して矩形選択を終了する。

矩形選択-データベースのテーブル定義から項目の変数定義をコーディングする-手順12

13.1行目の行頭から、5行目まで下方向に矩形選択する。

矩形選択-データベースのテーブル定義から項目の変数定義をコーディングする-手順13

14.Ctrl + Vを押して張り付ける。

矩形選択-データベースのテーブル定義から項目の変数定義をコーディングする-手順14

15.Escを押して矩形選択を終了する。

矩形選択-データベースのテーブル定義から項目の変数定義をコーディングする-手順15

関連タグの記事

Ryota Kondo
Ryota Kondo

システムエンジニア・プログラマー|このブログサイトの運営もしており、思いついたことをまとめて記事を書いています💡|Twitterのフォローはお気軽に